『ブランコって作らいるぅ?』
『ん、作らいるょ!』
『えっ、本当に ・・・。』
『本当だって、そんな難しいことじゃないでしょ。』
『わぁ~い。作ってぇ!!』
話を聞けば、ハウスメーカーで家を建てたが、色々とすれ違いが
あり、あまり近い関係をつくっていない。
学区が変更になる為、娘からは新しいところに家を建てる条件として
新しい家にブランコをつけてほしいとお願いされていたとの事。
なのに、誰に頼んでよいのかと悩んでいて 恐る恐る尋ねたと・・・。
あまりにも、簡単に快諾されたので 驚いていた。
公園にあるようなブランコのつもりで頼んでいた施主さんは
取り付けにいって、びっくり。
だって、ブランコはそんな簡単な形じゃなくて
座面が後部に下がっていて、背もたれがついてあり
そこにお尻が入った時に手を掛けられる場所に丸手すりを垂直に
取り付けその上から縄を取り付けられるようになっている。
小さな子供でもその中で座っていられるような形だったからだ。
一応、子供はもちろん大人でもきちんと座れる。
小さな子供が一人で乗れない時、抱っこして乗れるように ・・・。
事務所に来た施主さんの子供さんたちに試作を行い、完成した。
取り付け後は、子供たちはもとより、遊びに来た親たちも
ついつい座ってしまい、大人気とのこと。
自分の家の子供がいないときも、近所の子供が
『ブランコにのせて下さい。』 と尋ねに来たという。
いまでも、その家のリビングにはその当時のままブランコがあり、
時々尋ねては、自分ものせてもらう。
なんとなく、子供の頃の懐かしい昔に戻っていく気がして・・・。
親和創建で建てた家にも、その後 何棟か取り付けをした。
約束は、立ちこぎはしないこと。誰かが周りにいてぶつからないか
見ること。人にぶつけたりしないこと。など等
家がまるごと使え、フリースペースを大きくしていることで
施主さんたちはブランコをつけたり、鉄棒(子供用)やトランポリンを
置いたり、ハンモックや滑車を付けたりと色々と工夫し
家で遊ぶことを謳歌している。いいことである。
住まいは、安息の場であるがその使い方はそれぞれの家族が
決めることであり、その時々で表情を変えていっていいのだと思う。
それをサポートできるのが、自分達の仕事である。